ペーパーレス化の方法
コロナ禍で在宅勤務が多くなると紙書類の扱いに困る。
ましてや元々紙ベースの職場だとその紙の量と整理がとても大変だ。
大切なのは紙に書かれている情報であり、その紙自体ではない。(もっとも契約書自体と捺印が重要だったりもするけど、、。)
紙自体は出来る限り減らすのが今の正解であり、ペーパーレス化を進めることは多くのオフィスに課された課題である。
そしてペーパーレス化を進めるにあたって最も大切なのがPDFの使い方だ。
PDFとはPortable Document Formatの略であり、ファイル形式の一つである。
もちろんお馴染みであると思うが、実際のメリットなり具体的な使い方になると知らないところが多く、なかなか効率的に使えているとは言い難い。
この記事ではPDFを効率的に使うことで、ペーパーレス化を進めることを考えたいと思う。
PDFを使う理由
まずPDFの特徴は「作成元文書のレイアウトや書式をそのまま忠実に再現し表示・印刷ができる」ことにある。
これは一回PDFにしてしまえば、PC、スマホ関係なく同じ文書を再現可能で、印刷した文書をやり取りするのと同じである。
WordやExcelファイルだとその設定等が違うと異なるレイアウトになりがちだが、PDFだとまったく同じレイアウトのまま文書を残せるのだ。
いちおう文字フォントに関しては変更可能だったりもするので、そのあたりも気を配る必要がある。
言うならば「電子上の紙」のようなものと考えると理解しやすく、そのメリットを活かして様々な場面で使われている。
例えば紙ベースの書類やパンフレットなどをWeb上でやり取りする場面だ。
実質的に紙で配布するのと同じことなので、時間的にも金銭的にも印刷のコストが無くなり多くの場面で使われている。
PDFに書き込む
また、この「電子上の紙」であるPDFは書き込めるというメリットもある。
例えば難しい文書や論文に対して手書きで注釈を付けたり、公用の書類に対して記入部分だけ文字入力が出来たりする。
特にiPadなどタブレットが登場したことで、ApplePencilを使いながら大量の文書をPDFのまま読み込む&書き込むことが可能になり、これは文書の取り扱い方を一変させてしまったと考えている。
紙とのメリット・デメリットはあると思うが、少なくとも物理的にスペースを必要としないというメリットは大きく、これを使いこなすことは大切である。
また「電子上の紙」とはいっても、あくまで電子データであることから文書内検索が出来るので、膨大な文書から必要箇所を見つけ出すことも簡単だ。
PDF文書なら自動翻訳も出来る。
例えば「Google翻訳」を使えば、英語や中国語の文書もある程度読めるくらいには翻訳出来る。
PDFを作成する
PDF自体はあらゆる方法から作成しやすい。
例えばWordやExcelからPDF形式で保存が出来るし、ChromeなどブラウザソフトでWebページをPDFで保存することも出来る。
一からPDF形式の文書を作成するならAdobe Acrobatが公式的な存在であるが、フリーソフトなどもあり、作成の仕方はいろいろとある。
また、紙からPDFも作成出来る。
基本的にコピー機には紙をPDF化する機能が付いているし、ScanSnapというPDF化に適したスキャナーもある。
以前「自炊」ということが流行ったが、本や雑誌などをスキャンして電子データとして残すという方法もまさにこのことである。
現在ではスマホのカメラで撮った文書をそのままPDF化出来るアプリなどもあり、紙からPDFにする方法はより容易くなっている。
これらを使いこなして紙文書をPDFで保存しておくことが、ペーパーレス化を進める上では大切だ。
ただ電子データも膨大なものとなったりするので、セキュリティ面を含めてクラウドストレージサービスの利用など保存方法も含めて検討することが必要となってくる。
PDFを編集する
個人的にはあまり重要視してないが、PDF自体を編集する方法もある。
上記の「PDFに書き込む」と似ているが、これは元のPDF文書自体を編集してしまうことであり、印刷物自体を変えてしまうことにあたる。
PDFというのは文書を印刷するのと同じである。
なので編集に関しては元データであるWordなりExcelファイルなりを編集してしまうというのが基本であり、これこそがPDFの性質を理解するのにつながると思う。
言うならばPDF自体は編集を行うにはあまり適していない。相手方の編集を前提にPDFデータを渡すことはあまりしないので注意したい。